栄養サポート
肥満症治療において、食事療法はとても重要な治療のひとつです。当院では管理栄養士が患者さんに寄り添い、一人ひとりに合った栄養サポートを行っています。食事のことでお困りの時、ひとりで悩まずに、当センター管理栄養士へご相談ください。
術前の食事について
さっそく始めよう!
- ゆっくりよくかんで食べる
- 腹八分目に!
- 食物繊維をしっかり食べる(野菜、海藻、きのこなど)
- 間食やジュース類は控えましょう
- 脂っこいものは控えましょう
- 3食を規則正しく(夕食はなるべく早めに!)
- 主食・主菜・副菜を組み合わせて
食事療法のあれこれ
肥満症治療の食事療法は、エネルギー制限の程度により3つに分類されます(下図)。
1000kcal/日未満の食事療法では、たんぱく質、ビタミン、ミネラルが不足しやすいため、必須アミノ酸を十分に含むたんぱく質とビタミン、ミネラルが含まれた食事が必要になります。そのため、LCDやVLCDでは、フォーミュラ食を1日1~2食利用します。
肥満症の食事療法の目安
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BMI区分 | 減量目標 | 食事療法 | エネルギー量設定 | フォーミュラ食 | 管理方法 |
---|---|---|---|---|---|
25≦BMI<35 | 現体重の |
エネルギー制限食 | 目標体重(kg)× |
ー | 外来 |
35≦BMI | 現体重の |
低エネルギー食 (LCD※2) |
目標体重(kg)× |
1食/日の |
外来 |
35≦BMIまたは |
現体重の |
超低エネルギー食 (VLCD※3) |
600kcal/日以下 | 2食/日以上の |
入院管理が |
※1 合併する健康障害に応じて減量目標を設定
※2 低エネルギー食 LCD:Low Calorie Diet
※3 超低エネルギー食 VLCD:Very Low Calorie Diet
フォーミュラ食って何?
フォーミュラ食は、糖質と脂質の摂取をできるだけ減らすことでエネルギー量を抑え、たんぱく質、ビタミン、ミネラルは、体タンパク、代謝を維持するために必要十分量が摂取できます。1日1~2食をフォーミュラ食に置き換えることで、無理なく減量することができます。なお、フォーミュラ食は保険適用外になります。
手術後の食事について
食事のすすめ方の目安
手術後は栄養素が足りていないと、低栄養、筋力低下、貧血、脱毛、爪割れなどの症状があらわれることがあります。そのため、手術後は、必要な栄養素をしっかりと摂取することが大切です。食事のバランスや、ゆっくりよく噛んで食べるよう、食事の工夫が必要です。たんぱく質、ビタミン、ミネラルを補充するために、フォーミュラ食やサプリメントが必要になります。
詳しいことは、当センター管理栄養士へご相談ください。
減量・代謝改善手術後の食事療法の目安
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ステージ | 期間 | 食事 | サプリメント | 水分 | |
---|---|---|---|---|---|
内容 | 1日3食の食事例 | ||||
ステージ1 (回復期) |
手術翌日の昼食~2週間 | 流動食 | フォーミュラ食のみ | 必要 (液体のみ) |
2L以上/日 |
ステージ2 (移行期) |
術後15日目~2週間 | 流動食+半固形食 (舌でつぶせる) |
フォーミュラ食 2食 |
||
ステージ3 (減量期) |
術後1か月目から | 徐々に通常食に | フォーミュラ食 1~2食 |
食事評価に 応じて必要 |
|
ステージ4 (維持期) |
術後1年から | 通常食 | 3食バランスの良い食事 |