Surgical Treatment
外科治療

当センターの手術適応基準

  • 6か月以上の内科的治療によっても、十分な減量効果が得られない
  • BMI[体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)]が35以上・糖尿病・高血圧症・脂質異常症・睡眠時無呼吸症候群のいずれかが合併している
  • 当センターカンファレンスで手術が適切と判断されている

または

  • 6か月以上の内科的治療によっても、 BMIが32以上あり、以下のうち2つ以上が該当する
    • 糖尿病でHbA1cが8.0%以上
    • 重症高血圧
    • 重症脂質異常
    • 重症睡眠時無呼吸症候群(重症の判断は精密検査が必要です)
  • 当センターカンファレンスで手術が適切と判断されている
注意事項
  • 当センターでは「病的肥満症」の患者さんに対して肥満関連合併症の改善、生命予後の改善を目的として、胃縮小手術を行っています。
  • 美容目的の手術は行っておりません。
  • 外科手術の前の内科精査・内科治療を必須としています。

当センターでは保険診療で肥満手術を行っており、上記のような手術適応基準を設けています。現時点で手術適応ではない方は内科治療を行います。
一度手術にならなかった方も、経過によって手術を勧める事があるので継続的な治療が重要です。

手術の実際

当院では保険診療で行う腹腔鏡下スリーブ胃切除術(K656-2)を行っています。手術は全身麻酔2〜3時間ですが、体格や手術の既往などで変わります。手術方法の一例をご紹介します。

  • 手術の実際:1.手術は穴から行います
    手術は穴から行います
  • 手術の実際:2.大網を胃から切離
    大網を胃から切離
  • 手術の実際:3.自動縫合器で胃を切離
    自動縫合器で胃を切離
  • 手術の実際:4.胃の断端追加縫合
    胃の断端追加縫合
  • 手術の実際:5.胃の固定を追加
    胃の固定を追加
  • 手術終了

手術後の経過と手術の効果

当センターでの平均術後体重経過
  • 手術入院は12日間の入院を予定しています
  • 食事は流動食のまま退院し、通院で通常食への変更をします
  • 術後の合併症として逆流性食道炎が高率で生じます。胃酸抑制剤と食事指導で対応します
  • 篤な合併症として難治性縫合不全や心不全、肺塞栓、脳梗塞、睡眠時無呼吸の悪化による呼吸不全がありますが、発生確率は高くありません
  • 術後通院は初め1~3か月ごとですが、徐々に間隔が伸びます
  • 術後1年後からリバウンドの可能性が高くなるため短期内科入院を行います
  • 5年間通院して問題が無ければ当院での経過観察は終了し、かかりつけ医での治療に戻ります
  • 体重減少が思わしくない場合には入院精査治療して対処します

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