先輩の声2021 | 先輩の声 - 名古屋市立大学大学院医学研究科消化器外科学

シニアレジデント

斉藤健志

出身大学・入局: 愛媛大学・2019年4月
資格: 緩和ケア講習会修了

カンファレンスは単なる発表の場ではなく、成長のチャンスと捉える

研修医時代から消化器外科領域のロボット支援手術に興味を持っていて、学べる環境を探していました。そんなとき、先進的にロボット支援手術に取り組んでいる瀧口教授を知りました。さっそく名古屋市立大学消化器外科の手術見学をさせていただき「ここなら確かな技術と理論を習得できる」と確信して入局を決めました。医局には開腹手術、腹腔鏡手術、ロボット支援手術と高度な手術スキルを持つ先生が多く、若手の育成にも積極的です。期待に応えたいと思える職場は非常に魅力的で、モチベーションアップにもつながっています。先輩方は手技一つひとつにも熱意を持ち、非常にストイックに取り組んでいます。また早朝のカンファレンスも熱心です。
私はカンファレンスでの術後説明を単なる発表の場ではなく、成長のチャンスと捉えています。詳細なスケッチと共に丁寧に説明することで、指導やアドバイスをいただけるからです。以前「絵がヘタで手術の上手い外科医はいるが、絵が上手くて手術の下手な外科医はいない」と言われたことがあり、術後説明する際は時間をかけて絵を描くように心掛けています。そうすることで手術の復習にもなりますし、ヘタな絵では先生方も見る気が失せてしまうから（笑）。
瀧口教授がよく私たちに言われる「患者さんのために良い手術をしよう」は僕の大好きな言葉です。良い手術をするためには、確かな技術、そして患者さんに寄り添える心が必要です。これからも技術と心を磨けるよう、一日一日、レベルアップを目指していきます。

※2021年6月に取材を行いました。

医局員から見た斉藤さん

渡部より

意欲に満ちあふれている感じ。緊急の手術にも積極的に参加しようとする姿勢は見ていて好感が持てるし、先輩として教えがいがあります。こういう若手を大切に育てていきたいですね。
伊藤より

スケッチが上手いんですよ。それは解剖学をきちんと理解し、手術のシミュレーションを徹底して行っている努力の証。まだ３年目ですが成長スピードが著しく、今後の成長もすごく楽しみです。

臨床研究医・大学院生

渡部かをり

出身大学・入局: 信州大学・2011年4月
資格: 日本外科学会外科専門医、日本がん治療認定医機構がん治療認定医、臨床研修指導医講習会修了、緩和ケア講習会修了、日本静脈経腸栄養学会 TNT研修会修了

女性医師が安心して育児・医師を両立できる医局へ

信州大学を卒業して、そのまま初期研修医として学び、縁あって後期研修から名古屋市立大学消化器外科でお世話になっています。ここは私のように県外出身者も多いのですが、出身校による隔たりなど一切なく、また性別も関係なく、切磋琢磨して働ける職場です。近郊には名古屋大学、藤田医科大学、愛知医科大学と大学病院が集まっている環境だからか、ハングリー精神あふれる医局員も少なくありません。私自身、もっと手術の腕を磨きたい、もっと多くの経験を積みたいと思っています。
大学病院は「研究」にも力を注ぐのが一般病院と異なるところです。通常、入局後8〜9年目に大学院の試験を受け、数年間は大学院生として実験などの基礎研究を行います。私も今は大学院生として論文を執筆中です。研究テーマは大腸がんの増殖に関わる細胞に関するもので、医局の先輩から連綿と受け継がれている重要なテーマです。消化器外科は手術だけでなく抗がん剤治療も行うので、研究に携わることによって薬剤がどう効くのか理解も深まりました。
消化器外科は女性の少ない分野ですが、2年後輩で育休中の女性がいます。彼女は入局後に産休・育休を取得する初のケースで、医局にとって貴重な一歩です。これを機会に、女性医師が安心して育児と医師を両立できるモデルケースをつくっていきたいと考えています。

※2021年6月に取材を行いました。

医局員から見た渡部さん

斉藤より

まだまだ外科医に女性は少なく、渡部先生のようにガッツがあって頑張る女性の存在は医局に大きなプラスとなっています。女性医局員が増えるのは全員の総意ですから、本当に大切な存在です！
伊藤より

分からないことは何でも教えてくれる優しい先輩です。性別関係なく、共に戦える同志として、これからも一緒に長く働いていきたいですね。

臨床研究医・大学院生

伊藤直

出身大学・入局: 名古屋市立大学・2012年4月
資格: 日本外科学会外科専門医、日本消化器外科学会専門医、日本内視鏡外科学会技術認定医、日本がん治療認定医機構がん治療認定医、Certificate of daVinci first assistant（手術支援ロボット）

先輩方の手術を手本に、技術の全てを習得するのが大きな目標

入局して9年経った頃、埼玉医科大学の包括的がんセンター消化器外科で2年働きました。ここは胃がんの患者さんが集まる日本有数のがんセンターで、手術の9割以上が胃がん。特に腹腔鏡の手術件数は多く、集中的に胃がん治療に携わった経験が自分の強みにもなっていると思います。
当教室は瀧口教授をはじめ先輩も教育熱心で、若手育成の意識が高い職場です。朝早くても、どんなに忙しくても、分からないことは親身に指導していただき、学ぶうえでも良い環境です。瀧口教授をアスリートに例えれば、手術の実力は日本代表レベル。卓越した技術を持つ先生もたくさんいます。そんな先輩方の手術を手本に、自分に足りないものを見つけ、技術の全てを習得するのが私の大きな目標です。
私にとって理想の医師とは、手術に長けているだけではありません。瀧口教授がそうであるように、患者さんにとって何が大事か、何がベストか、術後のことまで十分に考えて術式や治療計画を立てる医師になりたいと思っていす。たとえ手術で病気が治っても、高齢のために体力が落ちて合併症を引き起こせば、術後のQOLにも深刻な影響を及ぼします。手術を終えた患者さんが元の生活にきちんと戻れるよう、日々、手術の精度を上げるために努力することはもちろん、術前の準備、術後の管理を含めて力を尽くしていきます。

※2021年6月に取材を行いました。

医局員から見た伊藤さん

渡部より

技術や知識を得ることに対してすごくアグレッシブ。それでいて性格は穏やかで、どんな状況でもムラがなく安心感があります。後輩たちにとって良いお手本のひとりです。
斉藤より

僕たち後輩に優しくて、指導やカンファレンスもとても丁寧です。もし自分が患者だとしたら、伊藤先生のような医師にぜひ診ていただきたいです。

先輩の声（2021年度）

カンファレンスは単なる発表の場ではなく、成長のチャンスと捉える

医局員から見た斉藤さん

女性医師が安心して育児・医師を両立できる医局へ

医局員から見た渡部さん

先輩方の手術を手本に、技術の全てを習得するのが大きな目標

医局員から見た伊藤さん